そおし@必殺遊び人の瞬間湯沸器的な感情垂れ流し白秋ダイアリー


ブログ

2014年03月09日 21:35

大阪シンフォニーホール@3/8

ある昼下がり、自宅でマターリ(・∀・)していたら、召集命令書が来た。

『三月にラヴェルのボレロを1番スネア:花石さん・2番スネア菅生さんで演る』と…。

箇条書きレベルの連絡に、余程嬉しかったんだろうと思った。

軍人たるもの上官(マテ)の命令は絶対なので、速攻パソの電源入れる。

この日は楽団主催でなく会場がシンフォニーホールということは、24時間チケット取れたはず…。

最近は名フィルに重きを置いているとはいえ大阪を蔑ろにしてるつもりは無いんだが、チケット取得のために会員登録してなかったということは蔑ろにしていたのかもしれないと少々反省。

残席僅かのチケットが無事に取れ参戦報告をし、またマターリ(・∀・)する。

その後、このコンサートまでに別の召集命令書2通貰ってたりするのですが…。

前日に「明日なんだけど…」とか、超チケットが取れない楽団の「売り切れてると思うけど…」とか勘弁して欲しい。

美容院の予約取り消したり、売切チケットをヤフオクで落としたりって大変なんだよー。

…なんて愚痴みたいなこと呟いてますが、コンサートに行けるのは至上の喜びだったりします。

当日いつものルートで大阪入りし、三代澤さんというアナウンサーの喋りを右から左に流し開演を待つ。

ラヴェルのボレロ以外のプログラムについては把握していないため、ここで初めて詳細を目にする。

チケット申し込むときは、日時と場所しかチェックしてないんだわ(笑)

「ロックライブでプログラム出さんやろ?」という迷言を吐き、菅生さんを納得させた(ってか納得しちゃダメだよ!)からな。

最初はピアノソロ、ぶっちゃけ近藤さんじゃないしピアノがタカギクラヴィアのニューヨークスタインウエイでもないのでどうでもいい。

早く花石さんと菅生さん出ないかなー…と思ってたら、カルメン前奏曲で菅生さんがバスドラで登場。

前半最後になって、やっと花石さんがスネアで登場した。

個人的にはシンバルは北川さんか細田さんでお願いしたいところだが、あまり無いものねだりしてはイカンな。←してるし…

後半最初は、牧神の午後への前奏曲。

ここで花石さんと菅生さんの愛のデュエット…もとい、アンティークシンバル。

打楽器以外あまり興味ないのか、もうこの音色しか耳に入ってない状態。

ってか、何そんなにイチャイチャイチャイチャ…してるんですか?公共の面前で…。

私は腐女子じゃなかったはず(別の意味で腐ってるけどね☆)なんですが、この2人見てるとホントに仲良いわーと微笑ましくなる。

交響詩「海」で菅生さん絶賛の花石さんのありがたいグロッケンを聴き、ボレロへ。

ボレロの1番スネアは舞台中央…だと思ってたのですが、この日はなぜかチェロとヴィオラの後ろにスタンバイ。

んで2番スネアは舞台後方…ではなくヴァイオリンの後ろ、1番スネアの対角上にスタンバイ。

私がいる右端の席からだと花石さんがよく見えるが、菅生さんは何とか見えるか?という状態。

15分間叩きっぱなしの花石さん独り舞台を楽しむ。

もうこの空気も時間も観客も花石さんだけのもので、花石さんが創りあげる世界に指揮者なんかとっくに飲み込まれているに決まっている。

指揮者が創らなきゃいかんだろとか野暮なこと言うなよ、この場合は花石さんがルールブックで正しい。

はっきり言って、私も花石さんしか見てなかった。

誰が召集命令かけたと?なんてことは、忘れかけてた。

終盤に2番スネアの菅生さんが入った瞬間、空気が変わった。

明らかに「ヤバイ!」という花石さんの心の声が感じられ、素人の私でも「あ、音色が変わった」と判るくらいだ。

そこで菅生さんに視線を移すわけだが、ホントに手しか動いてないわーと思った。

普通の奏者はスネアを強く叩くとき背中を丸めるが、花石さんは逆に胸を張る。

どう考えても「俺を見ろぉぉ!!」と訴えかけてるよーな感がします。

菅生さんは動かない、演奏中は軸ブレないしポーカーフェイスを徹底してる。

だから「名フィルが誇る世界一の打楽器マシン」と呼んでいるのだが、お気に召さないようだ。

通常、私の位置からは譜面が邪魔で手が見えるはずがないのだが、その時点では何の疑問もなかった。

譜面置かずに暗譜で演奏してたから、よーく手の動きが見えたわけです。(後で知った)

ってか、暗譜とかどんな業使ってくるのさ!?やっぱり打楽器マシンじゃないか!

しかも花石さんをチラチラ見ながら演奏してるし…絶対、花石さん以上に指揮者見てないでしょ?

花石さんの方に視線を戻すと、菅生さんチラ見しながら演奏してた。

「やんのか?コンニャロー」「うらー、かかってこいやー!」「これでどうよ?」「受けてたつ!!」

もうね、そんな2人の声が聞こえてくるようだわ…。

闘ってるんだかじゃれ合ってるんだかよく分からんが、2人のファンとしては楽しいライブだった。

そして、改めて『動の花石、静の菅生』だなと感じた。

もうこれ以上のスネア無いだろうから、今日聴けた人はラッキーだよ。

演奏終わって指揮者が花石さんを立たせてくれたので「ブラボー」と叫んだら、隣のご婦人に「親戚の方?」と聞かれた。

何故だ!?ただのファンだから叫べるんであって、親戚だったら叫べませんって…。

終演後、楽屋口から満足そうに出てくる2人に遭遇した(むしろ会いに行った)のだが、すごく楽しそうだった。

私も、とっても楽しかったです。

次は1番スネア:菅生さん・2番スネア花石さんでボレロ聴きたいな。

—————